木くずからプラスチック

脱石油媒へ触媒には大腸菌

バイオマス(生物資源)を活用した化学製品の開発が加速してきた。三井化学は、木くずやサトウキビの搾りかすからプラスチック製品を作る最新技術を確立し、量産化に向けた大型の実証装置を設置。2012年にも、自動車のバンパー向けなどに商業販売を目指す。新興国の台頭で中長期的には原油価格の上昇が見込まれる中、科学業界にも『脱石油』の動きが広がってきた。

 

プラスチックやスナック菓子の包装フィルム、自動車部品などの化学製品は、石油由来の原料ナフサから造られている。生産の際に重要な役割を果たすが、化学反応を加速させるために用いる触媒で、従来は金属物質が中心だった。
ナフサの代わりにサトウキビの絞りかすや木くずからの糖類を取り出し、自社で研究蓄積があった大腸菌を触媒として加えたプラスチック原料を生成することに成功。通常は大腸菌を投与すると、必要のないエタノールなどの物質も生成されて効率が悪かったが、大腸菌に遺伝子操作を加えることで、プラスチックの原料「イソプロパノール」のみが高効率で作れる技術を確立した。

 

実用化のめどとなる生産性を今年の冬までに満たした上で、年産10万dレベルの大規模生産体制の構築を急ぎ、12年の実用化を目指している。

 

課題は石油化学製品より割高になるコスト。「原油価格が1バレル=100j以上になれば(石油由来の製品と)戦える水準と、三井化学の関係者は話す。

 

現時点では、コスト面が問題となっている。

 

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